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水族館のDXとは?解決できる課題や導入事例も紹介
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水族館業界にもDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が広がっています。DXは単なる業務のデジタル化にとどまらず、最新のデジタル技術を活用して運営プロセスを効率化し、新たな価値を生み出す取り組みです。
たとえば、チケット販売のオンライン化や飼育管理アプリの導入により、業務負担軽減と同時に満足度向上や収益増加につながる可能性があります。
本記事では、水族館におけるDXの基本や具体的な導入事例、課題解決に向けた方法を分かりやすく解説します。DXを活用して、水族館の魅力を最大限に引き出すヒントを見つけていただければ幸いです。
目次
DXとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、先進的なデジタル技術を基盤として、事業活動や組織運営の仕組みを抜本的に見直す取り組みです。既存の業務をデジタル化するだけにとどまらず、顧客体験の革新や新たな事業機会の創出まで視野に入れた包括的な変革を意味します。
特筆すべきは、従来型のIT化との違いです。IT化が「現状の業務をデジタルに置き換える」ことに主眼を置くのに対し、DXは「デジタルで何を実現し、どのような価値を生み出せるか」という発想から始まります。そのため、組織の在り方そのものを見直すきっかけにもなります。
AI・IoT・ビッグデータといった革新的な技術を活用することで、顧客満足度の向上や業界における優位性の確立も期待できるでしょう。
DXで解決できる水族館の課題
水族館は、生き物の飼育管理から来場者の対応まで、多岐にわたる業務を抱えています。ここでは、DXによって解決が期待できる5つの課題について解説します。
・スタッフが足りない
・手入力の作業が多い
・ダイレクトインやWeb販売ができない
・現状を効率良く分析できない
・リピーターが増えない
詳しく見ていきましょう。
スタッフが足りない
水族館の運営には、生き物の飼育管理から接客まで多岐にわたる業務が存在します。とくに週末や長期休暇期間中は、チケット販売や館内案内など、来場者対応に多くの人員が必要です。
しかし、慢性的な人手不足により、スタッフの負担は増加の一途をたどっています。また、早朝や深夜の水槽管理・給餌作業など、生き物に関わる重要な業務には、専門知識を持った人材が不可欠です。
こうした状況下では、本来注力すべき業務に十分な時間を割けないだけでなく、過重な負担によりサービス品質の低下にもつながりかねません。
手入力の作業が多い
水族館では日々、膨大なデータ管理が必要となります。水温や水質などの環境データ、餌の種類や量・生き物の健康状態などの記録はもちろん、入場者数や売上・在庫管理なども欠かせません。
しかし、多くの水族館ではこれらのデータを手作業で記録・管理しているのが現状です。手作業による入力は時間がかかるだけでなく、ヒューマンエラーのリスクも高く、データの転記や集計作業にも大きな労力を要します。また、紙媒体での記録は保管スペースの問題や、過去データの検索・参照が困難といった課題も抱えています。
ダイレクトインやWeb販売ができない
従来型の窓口でのチケット販売では、とくに混雑時に大きな課題が生じています。長蛇の列による来場者の待ち時間増加は、顧客満足度の低下につながります。
また、当日の天候や混雑状況によって来場者数が変動するためスタッフの適切な配置が難しく、突発的な混雑に対応しきれないケースも少なくありません。さらに、事前予約やオンラインでのチケット販売ができないことで、観光客やファミリー層のニーズに応えられず、機会損失も発生します。
現状を効率良く分析できない
水族館では、入場者数や売上データ・イベント参加者の反応など、さまざまなデータが蓄積されています。しかし、これらのデータが複数のシステムや紙媒体で個別に管理されているため、包括的な分析が困難な状況です。
たとえば、天候と入場者数の相関・年齢層ごとの人気展示、時間帯別の混雑状況など来場者の動向を正確に把握できません。また、データの集計に時間がかかるため、タイムリーな施策の立案や、効果検証にも支障をきたしています。こうした状況では、来場者のニーズに基づいた戦略的な運営計画の策定が難しくなっています。
リピーターが増えない
水族館の持続的な運営には、定期的に来館してくれるリピーターの存在が不可欠です。しかし、従来型の会員カードやポイント制度だけでは、来館者との継続的な関係構築が難しい状況です。
とくに、新しい展示や企画の情報が効果的に届けられていないことや、来館者の興味・関心に合わせた情報発信ができていないことが課題となっています。
また、SNSなどのデジタルメディアを通じた情報発信も不十分で、若年層の取り込みや遠方からの再来館を促進できていません。季節ごとの一時的な集客は見込めても、年間を通じた安定的なリピーター確保には至っていないのが現状です。
水族館のDXの事例

水族館業界でも、さまざまなデジタル技術を活用した革新的な取り組みが始まっています。ここでは、業務効率の向上や来館者サービスの充実を実現した、具体的な事例を紹介します。
・飼育管理アプリの導入
・安全システムの導入
・チケット販売のシステム化
それぞれ見ていきましょう。
飼育管理アプリの導入
水族館における生き物の管理は、日々の細かな観察と正確な記録が不可欠です。紙のチェックシートに記録していた作業を、タブレット端末でデジタル管理する水族館が増えています。
水温や水質データの自動記録、給餌スケジュールの管理、健康状態の記録など、飼育に関する情報をリアルタイムで共有できるようになりました。これにより、複数のスタッフ間での情報共有がスムーズになり、生き物の体調変化にも迅速な対応が可能となっています。また、長期的なデータの蓄積と分析により、より適切な飼育環境の整備にも役立てられています。
安全システムの導入
水族館の安全管理には、生き物と来館者、双方への配慮が必要です。最新のデジタル技術を活用することで、24時間体制での安全確保が実現しています。
たとえば、水槽内の水質や温度の異常を自動検知するセンサーシステムの導入により、急激な環境変化にも素早く対応できるようになりました。また、AIカメラによる生き物の行動観察や、混雑状況の可視化システムなども活用されています。さらに、地震や火災などの緊急時には、デジタルサイネージと連動した避難誘導システムにより、来館者の安全確保もスムーズに行えるようになっています。
チケット販売のシステム化
オンラインでのチケット予約・販売システムの導入により、水族館の入場管理が大きく変わっています。時間指定制の予約システムにより、特定の時間帯への来場者の集中を防ぎ、混雑の分散化に成功。
また、キャッシュレス決済の導入により、窓口での会計業務も効率化されました。デジタルチケットとQRコード認証の組み合わせにより、入場時の確認作業も素早く行えるようになっています。さらに、予約データの分析により、来館者の傾向把握や効果的なプロモーション施策の立案にも活用されています。
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水族館のDXを効率的に進める方法
水族館のDX推進には専門的な知識や高額なコストが必要だと考えている方もいるかもしれません。しかし、近年では手軽にDXを導入できるサービスが増えています。その中でも注目なのが、クラウド型のチケット販売・管理システム「クラウドパス」 です。
クラウドパスは、オンラインチケット販売、顧客管理、データ分析 など、水族館のDXに必要な機能をオールインワンで提供。さらに、水族館特有のニーズに対応した便利な機能も充実しています。
【水族館向けの主な機能】
・オリジナルチケットデザイン:施設のブランドイメージに合わせたチケットを発行可能
・日時別の人数変更:混雑状況に応じた柔軟なチケット管理が可能
・ハードウェア連携:ゲートや受付システムとスムーズに連携
・入退場受付の省人化及び無人化:人手不足の解消や業務効率化に貢献
・セット券の販売:物販や飲食店などで使えるチケット、館内イベントとのセット販売が可能
・年間パスポートの発行:顔写真付きのカード型や電子版の年間パスポートを発行可能
クラウドパスなら、水族館の運営効率を向上させつつ、来館者の利便性もアップ できます。さらに、導入から運用まで専門のサポートチームがしっかり支援するため、DX推進が初めての水族館でも安心です。
まとめ
水族館のDXは、スタッフ不足や業務効率化といった課題を解決するだけでなく、来館者により良い体験を提供するための重要な取り組みです。導入に際しては、組織の現状や課題を正確に把握し、優先順位をつけて段階的に進めることが成功への鍵となります。
とくに初期段階では、チケット販売システムの導入など、来館者との接点から始めることで、確実な成果につなげられます。専門的なサポート体制の整ったサービスを活用することで、水族館業界における新たな可能性を切り開けるでしょう。