
クラパス活用術
紙チケットと電子チケットどっちがいい?メリットや販売方法を比較
更新日:
投稿日:
ライブやコンサート、美術館、展示会といったイベントや観光施設の運営を主催する側にとって、紙チケットと電子チケットのどちらを選ぶかは、運営の効率性やコスト、来場者への対応に大きく影響します。
従来の紙チケットには現地販売が可能で記念品になるという強みがありますが、近年では受付業務の効率化やデータ管理のしやすさから電子チケットを導入する主催者が増えています。それぞれのチケットは販売方法や管理方法、当日の受付フローが異なるため、イベントの規模や運営体制、来場者層、求める管理レベルに応じて最適な選択をすることが重要です。
目次
そもそも紙チケットと電子チケットとは?
チケットは、紙媒体かデジタルデータかの違いによって大きく2種類に分けられます。
それぞれの基本的な特徴を知ることで、どちらが自分にとって利用しやすいかを判断する材料になります。
ここでは、紙のチケットと電子チケットがそれぞれどのようなものかを説明し、両者の根本的な違いについて明らかにします。
手元に残る安心感が魅力の「紙チケット」
紙チケットは、主催者が発行・配布する紙に印刷された物理的なチケットを指します。
コンビニエンスストア端末で発券される感熱紙タイプや、イベントの世界観を反映したデザイン性の高いチケットを郵送・手渡しで提供する形式など、運営方針に応じたさまざまな形態があります。
来場者が実際に手に取れるため、チケットを所有しているという安心感を提供しやすく、特に初めてイベントに参加する層や電子チケットに不慣れな来場者にもスムーズに受け入れられます。
また、公演後もチケットが手元に残ることで、イベントの記念品としての価値を持たせられる点も、主催者にとってのメリットです。古くから利用されてきた形式であり、現在でも一定のニーズがあるチケットです。
スマホ1台で完結する手軽さが特徴の「電子チケット」
電子チケットは、スマートフォンアプリやウェブサイト上に表示されるデジタル形式のチケットです。
購入から受け取り、当日の入場までをスマートフォン1台で完結できる手軽さが最大の特徴であり、物理的なチケットを持ち運ぶ必要がありません。
入場時には、画面に表示されたQRコードや専用画面を係員に提示する使い方が一般的です。
チケットを紛失するリスクが低く、購入手続きもオンラインで完結するため、近年急速に普及が進んでいます。
利便性の高さから、多くのイベントで導入されています。
紙チケットを利用する3つのメリット

長年にわたり利用されてきた紙チケットには、電子チケットにはない独自のメリットが存在します。
特に、物質として手元に残ることの価値や、デジタル機器に依存しない手軽さは大きな魅力です。
ここでは、紙チケットを利用する際に得られる3つの主なメリットについて、具体的な視点から解説していきます。
メリット①:公演の思い出として記念に保管できる
紙チケットは公演後も物理的に手元に残るため、参加したライブやイベントの思い出の品として大切に保管できます。
アーティストの写真やロゴがデザインされたチケットは、それ自体が記念品となり、ファイルに入れて保存したり、部屋に飾ったりすることで、いつでも当時の感動を振り返ることが可能です。
半券を集めてコレクションにしているファンも少なくありません。
時間が経ってからチケットを見返すことで、その日の出来事や感情が鮮明に蘇るという、デジタルにはない価値を提供してくれます。
メリット②:スマートフォンがなくても購入・利用が可能
紙チケットはスマートフォンを持っていない人やデジタル機器の操作が苦手な人でも利用しやすいというメリットがあります。
インターネットで予約した後コンビニエンスストアの店頭で支払いと発券を行う方法が広く普及しているため年齢や性別を問わず多くの人が購入可能です。
当日の入場もチケットを提示するだけなのでスマートフォンの充電残量を気にしたりアプリの起動に手間取ったりする心配がありません。
誰にとっても分かりやすく公平に利用できるアクセシビリティの高さが特徴です。
メリット③:友人や家族にチケットを譲りやすい
紙チケットは物理的な券面であるため、友人や家族に譲る際に直接手渡しするだけで簡単に譲渡が完了します。
一緒に行く予定の友人に事前にチケットを渡しておきたい場合や、急遽行けなくなった際に代わりの人にお願いする場合でも、スムーズにやり取りができます。
ただし、チケットによっては購入者の名義が記載されており、入場時に本人確認が行われるケースもあるため注意が必要です。
また、営利目的での高額転売は多くのイベントで禁止されています。
電子チケットを利用する3つのメリット

スマートフォンで完結する電子チケットは、その利便性と効率性から多くのメリットを持っています。
物理的な制約がないため、チケットの管理が容易になるだけでなく、セキュリティ面でも優位性があります。
ここでは、電子チケットならではの3つの主なメリットを挙げ、その具体的な内容について解説します。
メリット①:不正な高額転売の対策になる
電子チケットは、購入者の情報と紐づけて管理されるため、入場時に本人確認やQRコードチェックを行うことで、不正な高額転売や利用のリスクを抑制しやすい仕組みです。物理的なチケットの受け渡しが不要な点は、紙チケットと比較した大きなメリットといえるでしょう。
しかし、近年は電子チケットであっても転売サイトを通じた高額転売が行われているのが現状です。
そのため、単に電子化するだけでは必ずしも転売対策として十分とは言えません。主催者側が公式のリセール機能を提供している場合は、定価での再販売が可能となり、不正な高額転売を防ぎやすくなります。
正規ルートでの譲渡を用意することで、購入者の利便性を確保しつつ、価格の不正な高騰を抑え、健全なチケット流通を実現できる点は主催者にとって大きなメリットです。
メリット②:チケットを紛失する心配が少ない
電子チケットはスマートフォンやタブレット内のアプリ、またはウェブサイト上にデータとして保存されるため、紙のチケットのように物理的に紛失するリスクが大幅に低減されます。
イベント当日になって「チケットを家に忘れた」「どこかに落としてしまった」といったトラブルを防ぐことができ、チケットがなくなる心配がほとんどありません。
スマートフォン自体を紛失しない限り、チケットへのアクセスは確保されます。
これにより、公演直前まで安心して過ごせる点は大きなメリットと言えるでしょう。
メリット③:発券手数料などのコストを抑えられる
電子チケットは、紙チケットで一般的に必要となるコンビニでの発券手数料や、自宅へのチケット送料などがかからない場合が多く、チケット代金以外のコストを抑えられる経済的なメリットがあります。
購入から受け取りまで全てオンラインで完結するため、物理的な印刷や配送に伴う費用が発生しません。
チケットによってはシステム利用料が別途必要になることもありますが、総合的に見て諸経費を節約できる傾向にあります。
購入者にとって、金銭的な負担が軽減されるのは大きな利点です。
知っておきたい紙チケットのデメリット
多くのメリットがある一方で、紙チケットには物理的な媒体であることに起因するデメリットも存在します。
これらの注意点を事前に把握しておくことは、トラブルを避ける上で重要です。
紙チケットのデメリットは、特に紛失のリスクや入手するまでの手間に関連するものが挙げられます。
ここでは、主な2つのデメリットについて解説します。
デメリット①:紛失・盗難に遭うリスクがある
紙チケットは物理的な券面であるため、常に紛失や盗難のリスクが伴います。
自宅で保管している間にどこに置いたか分からなくなったり、外出時にカバンから落としてしまったりする可能性があります。
一度紛失・盗難に遭うと、購入履歴があったとしても原則としてチケットの再発行は認められないケースがほとんどです。
その結果、イベントへの入場自体ができなくなるという深刻な事態に陥る恐れがあります。
公演当日まで、チケットを厳重に保管・管理する注意力が必要です。
デメリット②:コンビニでの発券や郵送受け取りに手間がかかる
紙チケットを入手する過程には、手間や時間がかかることがあります。
例えば、コンビニ発券を選択した場合、指定された期間内に店舗へ足を運び、専用端末を操作してレジで発券手続きを行う必要があります。
また、郵送での受け取り方を選ぶと、チケットの発送を待たなければならず、自宅に届くまで手元にない状態が続きます。
すぐにチケットを確保したい場合や、忙しくて店舗に行く時間がない場合には、これらの受け取り方法が負担になることも考えられます。
知っておきたい電子チケットのデメリット

電子チケットは利便性が高い反面、スマートフォンという単一のデバイスに依存することから生じるデメリットも存在します。
予期せぬトラブルによって、最悪の場合入場できなくなるケースも考えられるため、利用する際は注意が必要です。
ここでは、電子チケットを利用する際に知っておくべき2つの主なデメリットについて解説します。
デメリット①:スマホの充電切れや故障で入場できない恐れがある
電子チケットはスマートフォン上で表示させるため、当日に端末の充電が切れていたり、予期せぬ故障や不具合が発生したりすると、チケットを提示できず入場できないリスクがあります。
特に、開場を待つ間や移動中にスマートフォンのバッテリーを消費してしまうことは珍しくありません。
このような事態を避けるためには、モバイルバッテリーを常に携帯する、会場へ向かう前に十分に充電しておくといった対策が不可欠です。
スクリーンショットでは入場できない規定になっていることも多いため、端末のトラブルは致命的です。
デメリット②:通信環境によってはチケットを表示できない場合がある
電子チケットの表示には、基本的にインターネットへの接続が必要です。
しかし、大規模なライブ会場やイベント施設周辺では、多くの人が一斉にスマートフォンを利用するため、通信回線が非常に混雑することがあります。
その結果、通信速度が低下し、チケットの表示に時間がかかったり、最悪の場合はサーバーにアクセスできず画面を開けなかったりする可能性があります。
入場前のスムーズな読み取りに影響が出ることも考えられるため、事前にチケット画面をオフライン表示できるようにしておくなどの対策が求められます。
チケットの購入から入場までの流れを比較
紙チケットと電子チケットでは、予約申し込み後のチケット入手方法からイベント当日の入場プロセスに至るまで、その流れが大きく異なります。
どちらを選ぶかによって、事前の準備や当日の動きも変わってくるため、一連の手順を理解しておくことが重要です。
ここでは、それぞれのチケットにおける販売・購入方法と入場方法の違いを具体的に比較します。
チケットの販売・購入方法における違い
チケットの販売や購入の流れは、紙と電子で明確に異なります。
紙チケットの場合、ローチケやぴあ、イープラスといったプレイガイドのサイトで予約後、指定期間内にセブンイレブンやローソンなどのコンビニで代金を支払い、その場で発券してもらう方法が主流です。
一方、電子チケットは購入から受け取りまでオンラインで完結します。
同じくプレイガイドのアプリやサイトで決済を済ませると、後日アプリ内にチケットが自動で配布されたり、専用URLが送られてきたりします。
物理的な発券の手間がかからないのが大きな違いです。
イベント当日の受付・入場方法における違い
イベント当日の入場方法も、チケットの種類によって異なります。
紙チケットの場合は、入り口の受付スタッフにチケットを提示し、半券を切り取ってもらう「もぎり」という従来の方法で入場します。
これに対し、電子チケットでは、スマートフォンの画面に表示したQRコードやバーコードを専用の読み取り機にかざすか、スタッフに画面を見せて確認してもらいます。
画面をスワイプすることで入場済みとする、電子的なもぎりを行う場合もあります。
どちらの形式でも、本人確認のために身分証明書の提示を求められることがあります。
【結論】目的や状況に合わせて最適なチケットを選ぼう

紙チケットと電子チケットは、それぞれ異なるメリット・デメリットを持っており、どちらか一方がすべてのイベントに最適というわけではありません。主催者にとって重要なのは、イベントの規模や運営体制、来場者層、そして受付や販売にかかる工数・コストを踏まえたうえで、最適なチケット形式を選択することです。
例えば、現地販売や記念性を重視する場合は紙チケットが有効な一方、受付業務の効率化や在庫管理、来場者データの把握を重視する場合は電子チケットが適しています。紙チケットを採用する場合でも、印刷や管理、当日の受付体制まで含めた運営設計が欠かせません。それぞれの特性を理解したうえで、自社イベントや施設運営の目的に合ったチケット形式を選ぶことが、スムーズな運営と来場者満足度の向上につながります。
記念に残したい・手軽に譲りたいなら紙チケットがおすすめ
イベント参加の思い出を物理的な形で残したい人や、チケットのデザインを含めて楽しみたいコレクター気質の人には、紙チケットが適しています。公演後も手元に残る券面は、見返すたびに当日の感動を思い出させてくれる記念品となります。また、スマートフォンを持っていない、あるいは操作に不安がある場合でも安心して利用できます。友人や家族にチケットを譲渡する際も、複雑な手続きなく手渡しできるため、グループでの参加や代理での購入といった場面でも柔軟に対応しやすいでしょう。
利便性やチケット管理のしやすさを重視するなら電子チケットがおすすめ
利便性やチケット管理のしやすさを重視する主催者にとって、電子チケットは非常に有効な選択肢です。
紙チケットのように印刷・発送・在庫管理を行う必要がなく、販売から入場管理までをオンラインで完結できます。
また、購入者の情報とチケットを紐づけて管理できるため、紛失対応や再発行にかかる運営負担を軽減できる点も大きなメリットです。
入場時はQRコードによる受付が可能なため、受付業務の効率化や混雑緩和にもつながります。
さらに、公式のリセール機能を設けることで、主催者側が転売状況を把握・管理しやすくなり、チケット流通の健全化を図れる点も電子チケットならではの特長です。運営効率の向上や管理工数の削減を重視する場合、電子チケットは紙チケットに代わる有力な手段といえるでしょう。
まとめ
紙チケットと電子チケットには、それぞれ異なる長所と短所があります。
紙チケットは、記念品としての価値や譲渡のしやすさ、デジタル機器への非依存性が魅力です。
一方で、電子チケットは購入から入場までがスマートフォン一台で完結する利便性、紛失リスクの低さ、そして不正転売対策に有効であるという強みを持っています。
公演によってはチケットの種類を選択できない場合もありますが、もし選べるのであれば、それぞれの特徴をよく理解し、自分の目的やライフスタイルに合ったチケット形式を選択することが、イベントをより快適に楽しむための鍵となります。


