クラパス活用術

受付管理システムのタイプと選ぶ際のポイントを詳しく解説

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受付管理システムは、業務の効率化やセキュリティ強化を目的に、多くの企業や施設で導入が進んでいます。しかし、製品によって機能や導入コスト、対応可能な規模が異なります。そのため、導入の目的や施設の運用形態に応じて、最適なタイプを見極めることが大切です。

本記事では、受付管理システムのタイプや選ぶ際のポイントを解説します。来場者対応のスマート化や、イベントや施設での受付の効率化を目指す方は、参考にしてください。

受付管理システムとは?

受付管理システムは、イベントや施設への来場者受付をデジタル化・自動化するITツールです。従来の紙台帳や口頭対応とは異なり、QRコード付きチケットや事前予約データを用いることで、正確な受付処理を実現します。

以下では、受付管理システムの基本的な役割や導入背景を解説します。

受付管理システムの定義と役割

受付管理システムは、受付に関わる業務全体をシステム上で管理できる機能を備えています。チケット発券から入場処理までの一連の受付フローを、1つのシステムで完結させられます。

たとえば、「クラウドパス」は、下記のような機能に対応可能です。

・チケット販売と連動した入場受付
・QRコードによる非接触チェックイン
・来場者数や空席状況のリアルタイム管理

これらの機能によって、受付作業の手間を軽減し、スタッフの負担を大幅に削減できます。

また、受付管理システムのおもな役割は、下記のとおりです。

・業務効率化:受付、集計、レポート作成をシステム上で完結
・非接触対応:無人受付やQRコード連携による感染症対策
・情報の一元化:入退場履歴や滞在時間の記録、分析機能

受付管理システムは、チケット運用の効率化と来場者の体験向上を両立するツールとして、さまざまな現場で役立ちます。

導入が進む背景(DX化・人手不足)

受付管理システムの導入が進む背景には、DXの加速と、深刻な人手不足といった社会的要因があります。DXとは、企業の業務やサービスをデジタル技術によって根本的に変革し、競争力を高めるための取り組みです。

従来の受付業務は、人手に頼った運用が中心でしたが、時間とコストの面で非効率という課題がありました。これに対し、受付管理システムは、オンライン予約やQRコード受付などの仕組みを取り入れることで、効率化を支援します。

たとえば、来場者はスマホに届いたQRコードを受付端末にかざすだけで、チェックインが完了します。システムは来場状況をリアルタイムで記録し、自動でレポートも作成可能です。

また、感染症対策として非接触受付のニーズが高まったことも、受付管理システムの導入を後押しする要因となりました。

イベントやシェアスペースにおける活用例

受付管理システムは、イベントやシェアスペースなど、一時利用の施設においても効果を発揮します。これらのイベントや施設では、来場対応がスタッフの対応力に左右されやすい傾向です。そのため、人手不足による受付や案内の遅れが課題となることもあります。

受付管理システムを導入すれば、下記のような活用によって、現場の負担軽減と利用者体験の向上を実現します。

活用シーン活用例
展示会・イベント会場・QRコード付きチケットによる来場者の自動受付混雑緩和
・人件費削減来場履歴をクラウド管理
アミューズメント施設・時間制、人数制限チケットの発行
・受付対応入退場履歴の可視化による運営最適化

こうした機能によって、来場者側は「受付が分かりやすい」「待ち時間が少ない」といった利便性を感じられます。一方、運営側にとっても、人的コストを抑えつつ、サービス品質や対応力を維持できる点が大きな魅力です。

結果、受付管理システムは利用者の満足度やリピート率の向上にもつながるため、価値の高い運用支援システムといえるでしょう。

受付管理システムの主な機能

受付管理システムには、来場者受付の自動化だけでなく、多くの機能が搭載されています。ここでは代表的な機能とクラウド型システムで実現できることを解説します。

・来場者の受付、記録
・入場制限、時間管理
・チケット販売との連携
・データの蓄積、可視化
・クラウド型システムで実現できること

詳しく見ていきましょう。

来場者の受付・記録

受付管理システムは、来場者のチェックイン処理を効率化し、来場記録をリアルタイムで管理できます。とくにチケット制イベントや展示会では、来場者対応の質が第一印象を左右するため、スムーズな受付は重要です。

従来の紙名簿やスタッフによる口頭確認では、下記のような問題が頻発していました。

【チケット番号や名前の聞き取りミス】

・来場記録がバラバラで管理が煩雑
・入場の待機列による混雑、クレーム発生

受付管理システムは、これらの課題を大幅に改善します。来場者は、受付端末にQRコードや電子チケットをかざすだけで、受付を完了できます。情報は即時にクラウドに保存されるため、来場状況をリアルタイムで把握可能です。

受付業務の正確性と即時性を同時に向上させ、来場者記録を「活用できるデータ」へと変えられます。

入場制限・時間管理

受付管理システムは、混雑緩和や施設回転率の向上に貢献する、入場制限・時間管理機能を搭載しています。クラウド型の受付管理システムなら、事前に設定した入場時間帯や定員数に基づき、自動的に入場制御を行えます。

そのため、該当時間外のチェックインをブロックし、混雑や無断滞在を防止可能です。退場時刻の管理や延長対応もリアルタイムで可視化されるため、運営全体の最適化につながるでしょう。

チケット販売との連携

受付管理システムは、チケット販売システムと連動することで、受付対応を大幅に効率化します。紙の名簿や確認作業が不要になるため、待機列の緩和や受付スタッフの負担軽減に直結します。

また、顧客情報と受付処理が自動で紐づくため、来場済みかどうか即時確認が可能です。イベントの規模を問わず、受付業務を一元管理できる点も大きなメリットです。

データの蓄積・可視化

受付管理システムは、来場者データをリアルタイムでクラウドに記録し、ダッシュボード上で可視化できます。従来の手書き記録やExcel集計では手間とミスがつきものでしたが、システム導入によって下記の情報が自動でクラウドに保存されます。

・チェックイン日時
・氏名、チケット情報
・滞在時間、再入場履歴
・参加イベント、混雑傾向

こうしたデータを活用することで、曜日別の混雑分析や人員配置計画にも活用可能です。

クラウド型システムで実現できること(例:クラウドパス)

クラウド型の受付システムは、コストと運用の両面で優れており、導入のハードルを大きく下げます。自社サーバーの構築や専用端末の購入が不要なため、インターネット環境とタブレット端末があればすぐにはじめられるのが魅力です。

クラウドパスでは、QRコード受付やスマートロック連携、メール通知機能などを、すべて標準搭載しています。イベント・施設ごとのカスタマイズにも対応しており、「使いやすさ」と「運用の自由度」を両立できます。

チケット販売から受付処理、アフター分析までワンストップで完結。少人数でスムーズに受付対応を行いたい方、イベントや施設運営の負担を減らしつつ来場者の満足度も高めたい方は、クラウドパスをご検討ください。

受付管理システムの種類

受付管理システムは、イベントや施設の規模や用途、重視する機能によってさまざまなタイプが存在します。主な種類は、下記のとおりです。

・タイプ①低コストで導入できるシステム
・タイプ②他システムと連携できるシステム
・タイプ③イベントや時間貸し施設に最適なクラウド型

それぞれ解説します。

タイプ①低コストで導入できるシステム

低コスト型の受付管理システムは、初期費用を抑えながら受付業務を自動化したい場合に適したタイプです。

携帯端末、iPadなどの汎用タブレットを活用でき、専用端末の購入や大規模な設置工事は不要です。

このタイプは、下記のようなニーズに適しています。

・限られた予算で運用をはじめたい
・必要最低限の受付機能だけを試してみたい

「まずはコストを抑えて導入したい」というニーズに応える、導入しやすいスタンダードなタイプです。

タイプ②他システムと連携できるシステム

他システムとの連携機能を備えた受付管理システムは、イベントや施設全体の運営効率を高めたい場合におすすめです。社内外のツールやデバイスと接続することで、受付から入退室管理・通知、スケジュール連携までを一貫して行える体制を構築できます。

代表的な連携例は、下記のとおりです。

・チケット販売システムと接続し、購入情報をもとに入場制御
・入場ゲートやスマートロックと連動し、受付完了後に自動で扉を開錠
・会員連携やアプリ連携で、顧客情報そのままチケット販売でも利用可能
・Teams、Slack、メールへ受付完了通知を自動送信

複数の拠点や担当者が関わる複合的な運営に向いており、受付を業務全体のハブとして活用したいケースに適しています。

タイプ③イベントや時間貸し施設に最適なクラウド型

クラウド型の受付管理システムは、イベントや時間貸し施設など、日々の運用スタイルや来場者数が変動する現場に適したタイプです。

インターネット環境とタブレット端末があれば、すぐに運用を開始できます。専用サーバーや設置工事が不要で、導入のハードルが低いのが特徴です。

クラウド型システムの1つである「クラウドパス」は、では、下記のようにイベント運営に役立つ機能を標準搭載しています。

・QRコードによる非接触受付
・時間帯ごとの入場制限機能
・スマートロックとの連携による入退室管理

これらの機能によって、受付対応を省力化しつつ、柔軟な運営が可能です。短期イベントから常設施設まで幅広いニーズに対応できるため、コスト効率と機能性を重視する現場に適しています。

受付管理システムを導入するメリット

受付管理システムの導入によって得られるメリットは、下記のとおりです。

・メリット①受付業務の効率化
・メリット②人件費の削減
・メリット③セキュリティ強化と可視化
・メリット④顧客満足度の向上

詳しく解説します。

メリット①受付業務の効率化

展示会、イベント会場、アミューズメント施設などで受付管理システムを導入すると、来場者の情報確認、受付処理、履歴保存といった業務を自動化できます。

【活用例】

・展示会やイベント会場:QRコード付きチケットによる自動受付で、混雑緩和とスムーズな入場を実現
・アミューズメント施設:時間制、人数制限チケットの発行と自動受付で、運営効率を向上

なお、無人受付は入場ゲートを設置すれば可能ですが、イベントなどではゲート設置やレンタル費用が発生するため、一般的にはスタッフがスマートフォンでQRコードを読み取って受付を行う方法が採用されています。

メリット②人件費の削減

受付管理システムを活用することで、来場受付に必要な人員を最小限に抑えられます。

たとえば、来場者数に応じて複数人の受付スタッフを配置していたケースでも、QRコード受付とクラウド管理を導入すれば、少人数で運営可能です。

メリット③セキュリティ強化と可視化

受付管理システムは、入場制限や利用履歴の可視化により、施設の安全性を高めます。

【主な機能】

・QRコード認証による入場制御
・チケットの日時指定や人数制限
・入退場履歴のクラウド保存によるトラブル時の迅速な確認

紙台帳や目視確認では難しい不正入場の防止や、利用状況の記録、分析も容易になります。

メリット④顧客満足度の向上

受付管理システムを導入することで、顧客満足度の向上が期待できます。とくに混雑しやすい展示会やセミナーでは、受付のスムーズさが満足度に直結します。

受付管理システムを導入することで、下記のような「ストレスのない来場体験」が実現できるでしょう。

・QRコード受付によるスムーズな入場
・事前予約との連動で混雑回避
・受付後の来場特典チケット配布や、ランダムでの特典チケット当選

こうした配慮が、「また来たい」と思える好印象につながり、SNSでのポジティブな発信やリピーターの獲得にもつながります。単なる業務効率化だけでなく、顧客接点としての価値も高いツールです。

クラウドパスによる受付管理の活用例

クラウドパスは、受付業務を自動化するだけでなく、イベント管理や施設運営の効率化にも活用できる多機能型クラウド受付システムです。ここでは、クラウドパスの実際の活用シーンを紹介します。

・チケット販売との連携によるスムーズな入場管理
・無人受付を可能にするセルフチェックイン機能
・来場データの活用と分析
・実際の利用シーンを想定したシステム設計

詳しく見ていきましょう。

チケット販売との連携によるスムーズな入場管理

クラウドパスは、チケット販売と連動した効率的な入場管理を実現します。事前に発行されたQRコードで来場者を受付できるため、受付処理がスムーズで、本人確認や不正防止にも有効です。

たとえば、周年記念イベント(東洋合成工業株式会社様)では、招待者情報のインポート機能を活用し、約1,000人分の参加者チケットを一括で発行。座席情報をチケットに明記し、現場での誘導や確認業務を大幅に削減しました。

このように、クラウドパスを使えば「販売→発券→入場→着席」までの流れを一元化でき、大規模イベントにおける受付の混乱を防ぎます。

無人受付を可能にするセルフチェックイン機能

クラウドパスは、無人運営が求められる会場でも受付対応を可能にします。QRコードやスマホでのセルフチェックイン機能を搭載し、受付スタッフがいない時間帯でも来場者がスムーズに入館できるのが特徴です。

大阪市立長居植物園では、チケットのオンライン購入・発券を導入しました。クラウドパスの発行したQRコード電子チケットで「北東ゲート」を解除できるようにシステム開発を行い、電子錠と連携した来場管理も行っています。そのおかげで「北東ゲート」の無人運用が可能となり、人件費の削減を実現しています。

来場データの活用と分析

クラウドパスは、来場履歴をリアルタイムでクラウドに保存し、ダッシュボード上で可視化、分析できます。複数の支店をもつ企業が全国各地で同時にイベントを実施した場合でも、来場者数や混雑時間帯を本部から一括で把握可能です。

四国化成建材株式会社様が開催する中四国最大級の展示イベントでは、来場者の入退場ログを活用し、イベント全体の動向を可視化しました。次回のイベントに向けた運営改善に加えて、プロモーション施策に活用できる有益なデータを蓄積することが可能となりました。

クラウドパスは、単なる受付ツールにとどまらず、データに基づく施設運営に役立ちます。

実際の利用シーンを想定したシステム設計

クラウドパスの強みは、施設ごとのニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる点です。下記のように、必要な機能を自由に組み合わせて導入できます。

・セット券販売
・時間精算
・クーポン発行
・入場ゲート、スマートロック連携

森のわくわくの庭よぞらでは、日時指定チケットのオンライン販売や、複数枚購入・分配機能を導入し、受付業務の効率化と利用者満足度の向上を両立。さらに、スタンプ受付や有効期限付きチケットなど、ファミリー層に配慮した運用で、リピーター獲得にもつながっています。

導入時・導入後の注意点

受付管理システムの導入は、業務効率化やコスト削減に大きな効果をもたらします。しかし、導入すればすぐに効果が出るわけではありません。

ここでは、受付管理システム導入時・導入後の注意点を解説します。

・自社の課題を整理する
・運用フローを具体化する
・必要な設備や通信環境を確認する
・導入後も定期的なメンテナンスを行う

それぞれ見ていきましょう。

自社の課題を整理する

受付管理システムを効果的に活用するためには、解決したい課題を明確にしておくことが欠かせません。課題が曖昧なままでは、不要な機能を導入してしまう、現場に合わない運用になってしまうなどのリスクがあります。

下記のような具体的な課題があれば、適した機能をもつシステムを選定しやすくなります。

課題内容おすすめの機能例
受付業務に人手がかかる無人受付、メール、チャット通知
誰が来たかの記録が曖昧来場履歴の自動保存機能
セキュリティを強化したいQRコード受付、顔認証連携

自社にとって何を解決したいかを整理することで、最適な機能やコスト感に合った製品選定が可能です。

運用フローを具体化する

受付管理システムの導入にあたって、実際の受付から案内終了までの流れを、事前に設計しておくことが重要です。導入前に下記のようなステップを共有しておくと、導入効果が高まります。

・来場予約:クラウド上で完結するフォームを使用
・申込完了、事前通知:メールまたは、チャットツールに通知
・当日受付:来場者来訪者がQRコードをかざして自動受付
・担当者通知:特定のお客様が受付した際にメールまたは、チャットツールに通知
・入退場:受付端末、スマートロック、ゲートと連動して管理

運用フローを事前に可視化することで、現場の理解度が上がり、スムーズな定着につながるでしょう。

必要な設備や通信環境を確認する

受付管理システムの安定稼働には、対応機器やネットワーク環境の整備が欠かせません。導入後に「Wi-Fiが不安定」「電源が足りない」といったトラブルが発生しないよう、事前に下記の項目をチェックしておきましょう。

項目確認ポイント
通信環境Wi-Fiの安定性や電波状況
電源設備端末・周辺機器用の電源の確保
設置スペースタブレット・カメラなどの設置場所
周辺機器スマートロックやプリンタとの接続可否

こうした環境の整備が不十分だと、受付機能そのものが停止するおそれもあるため注意が必要です。

導入後も定期的なメンテナンスを行う

受付管理システムは、導入後の運用・保守も重要です。システムの仕様変更や人員の入れ替わりがある中で、放置すると操作ミス、情報漏れのリスクが高まります。

おもなメンテナンス項目は、下記のとおりです。

・ソフトウェアの更新:セキュリティ対策や機能追加への対応
・アカウント管理:異動、退職にともなう登録情報の見直し
・操作マニュアルの更新:新機能にあわせて定期的に周知
・緊急時の対応体制:サポート窓口や連絡フローの整備

継続的に運用ルールを見直すことで、システムの効果を最大限に引き出せるでしょう。

まとめ

受付管理システムは、業務の効率化や人件費削減、セキュリティ強化など、多くのメリットをもたらします。その中でも「クラウドパス」は、チケット販売から来場管理、受付対応まで一元管理できるオールインワンサービスです。

短期イベントはもちろん、美術館やアミューズメント施設などの常設施設まで幅広く対応しています。さらに、運用当日の立会いや、業界最安水準のコストと365日のサポート体制、柔軟な開発力があるのも特徴です。

「チケット業務の煩雑さを解消したい」「施設運営をスムーズにしたい」とお考えの方は、クラウドパスの導入がおすすめです。手厚いサポートが整ったクラウドパスで、受付や来場管理の効率化を実感してみてください。

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