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予約システムのセキュリティ対策はなぜ必要?リスクも解説
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施設やイベントなどの運営において、業務を効率化するために予約システムを導入しているケースは多くみられます。
しかし、「セキュリティ対策のことまで十分に考慮できていなかった」という事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、予約システムにセキュリティ対策が求められる理由と、対策を怠った場合のリスクを解説します。
セキュリティの強化を検討している事業者様は、ぜひご覧ください。
目次
予約システムのセキュリティ対策が必要な理由

自社に導入する予約システムを選ぶ際は、機能はもちろんですが、セキュリティが強固であることが何より重要な判断材料となります。
以下で、予約システムにセキュリティ対策が求められる主な理由について、詳細を見ていきましょう。
予約システムは個人情報の宝庫だから
予約システムには、1人の予約者に対して、以下のような個人情報が登録されています。
【予約システムに登録される個人情報の例】
●氏名
●住所
●電話番号
●サービスの予約状況、利用状況
●アンケート回答によって得られた趣味嗜好などの傾向
このような個人情報がシステムの不具合や外部からの攻撃によって流出してしまった場合、責任問題に発展し、自社の存続にかかわるほどの重大な事態となりかねません。
つまり、企業防衛のためにもセキュリティ対策を実施し、個人情報の漏えい防止に万全を尽くす必要があるのです。
社内のセキュリティ対策だけでは不十分だから
個人情報の漏えいを防ぐために、セキュリティソフトをインストールする、あるいはUSBメモリの社外への持ち出しを禁じるなどの取り組みを実践している企業も多いでしょう。
しかし、近年の予約システムのほとんどはクラウドサービス化されているため、このような社内で実施できるセキュリティ対策だけでは十分とはいえません。
クラウドサービス化された予約システムは、インターネットを介するという特性上、セキュリティ対策面ではクラウド事業者側に依存するかたちとなります。
つまり、社内でセキュリティ対策を実施していたとしても、クラウド事業者側に問題があれば無意味というわけです。
このような理由から、自社に導入する際は、セキュリティが強固な予約システムを選ぶ必要があります。
予約システムのセキュリティが脆弱である場合のリスクとは?

仮にセキュリティ対策が不十分な予約システムを導入してしまうと、以下のようなリスクが考えられます。
【セキュリティが脆弱な予約システムを利用した場合に起こりえるリスク】
●不正アクセスによってデータが漏えいする
●アカウントが乗っ取られて悪用される
●ネットワーク攻撃やサイバー攻撃を受ける
不正アクセスによってデータが漏えいする
お伝えしたように、予約システムには膨大な数の顧客情報が蓄積されているため、それを悪用しようとする第三者からの不正アクセスのリスクにさらされています。
実際に、予約システムのセキュリティ対策が甘かった宿泊施設が被害に遭った事例があることからも、不正アクセス対策は必須だといえます。
不正アクセスとは、本来はアクセス権限を持たないはずの第三者が、法律に反する方法でサーバや情報システムの内部へ侵入する行為です。
一度侵入を許せば、予約システムに保管されている個人情報は簡単に抜き出されてしまいます。
インターネットを介する予約システムは、このような不正アクセスを受けるおそれがあるため、必ず対策しなくてはなりません。
アカウントが乗っ取られて悪用される
予約システムの運用にあたっては、管理者アカウントや予約者アカウントの乗っ取りにも注意が必要です。
第三者にアカウントを乗っ取られた場合、個人情報を抜き取られるだけでなく、予約を勝手にキャンセルされるなどの被害にも遭う可能性があります。
予約を管理する側がこのような不正行為に気づくのが遅れると、当然のことながら、現場は混乱し、被害に遭った方から苦情が寄せられるでしょう。
結果として、事業者に対する信用力の低下につながるため、セキュリティ対策を講じて未然に防ぐ必要があるのです。
ネットワーク攻撃やサイバー攻撃を受ける
セキュリティ対策が不十分な予約システムは、ネットワーク攻撃やサイバー攻撃を防ぐことができません。
悪意のある第三者に標的にされた場合は、正常に動作しなくなり、予約システムが停止に追い込まれるおそれがあります。
予約システムのセキュリティ強化のために必要な基本対策

ここまでで、予約システムを導入する際のセキュリティ対策の重要性が、おわかりいただけたでしょうか。
予約システムのセキュリティを強化する際は、具体的に以下のような対策を施すことが必要となります。
【予約システムのセキュリティを強化するための基本的な対策】
●対策①SSLやTLSで通信を暗号化する
●対策②管理画面へのアクセス制限を設ける
●対策③二要素認証(2FA)を導入する
●対策④操作ログの記録と確認を行う
●対策⑤クラウドサービスの脆弱性診断の結果とアップデートを確認する
●対策⑥社内のルールづくりや教育に注力する
順を追って、詳しく解説します。
対策①SSLやTLSで通信を暗号化する
SSLとTLSは、インターネット上のWebブラウザとWebサーバ間で通信を行う際に、データを暗号化して送受信するための仕組みです。
これらを活用すれば、万が一通信の途中で第三者が情報を盗み見たとしてもデータが暗号化されているため、それを読み解いて個人情報を取得することは困難になります。
近年のクラウドサービス化された予約システムは、導入側も予約者側も、インターネット上で情報を閲覧したり入力したりするかたちが基本となっています。
つまり、WebブラウザとWebサーバ間での通信が前提であることから、データの暗号化は欠かせない対策だといえるでしょう。
対策②管理画面へのアクセス制限を設ける
個人情報の漏えいを防ぐには、予約システムの管理画面にアクセスできる担当者を極力制限することが有効です。
少数の担当者のみに限定すれば、誰がどのような情報を閲覧可能なのかを正確に把握できるため、気づかぬうちに個人情報を抜き取られるリスクを減らせます。
セキュリティをより強固にするためには、アクセス権限だけでなく、アクセス元のIPアドレスにも制限をかけるとよいでしょう。
特定のIPアドレス以外からアクセスできないよう設定すれば、社外からのアクセスを禁じる、あるいは部署内でのみアクセスを許可するといった運用が可能です。
対策③二要素認証(2FA)を導入する
予約システムに二要素認証(2FA)を導入することで、第三者が管理者や予約者になりすまして不正アクセスを行うことを防ぐ効果が期待できます。
二要素認証とは、2つの要素を用いてアカウントの利用者を認証する仕組みのことです。
たとえば、ログインする際に、IDとパスワードの組み合わせによる認証だけでなく指紋認証もあわせて行うといった方法がそれに当たります。
このようにすると、たとえ第三者がIDとパスワードを知っていたとしても指紋認証は通過できず、ログインができません。
結果として、悪意のある第三者による不正アクセスを防げるわけです。
対策④操作ログの記録と確認を行う
万が一データの不適切な削除や改ざんが行われた場合に備えて、予約システムの操作ログの記録を取ることも大切です。
このような記録が残っていると、不正があった際に管理者の操作によるものなのか外部からの攻撃によるものなのかが判断できるため、原因究明に役立ちます。
また、操作ログを記録してこまめに確認することは、外部からの不正アクセスの被害を最小限に抑える効果も期待できます。
異常な操作や外部からの不正アクセスの記録を早期に発見し、迅速に対処すれば、個人情報が拡散される、あるいは悪用される前に手を打つことが可能です。
対策⑤クラウドサービスの脆弱性診断の結果とアップデートを確認する
予約システムの運用に不可欠なクラウドサービスは、定期的に脆弱性診断を受け、アップデートがきちんと行われているものを選ぶ必要があります。
脆弱性診断とは、クラウドサービスをセキュリティの観点からチェックし、その安全性を評価したうえで問題点があれば洗い出す診断のことです。
この診断によりセキュリティレベルが一定以上だと見なされると、被害を受けるリスクは低いと判断できます。
一方、脆弱性診断で安全性が劣っていると評価された場合は、クラウドサービスを提供する事業者には、セキュリティ性能を高めるために改良を施すことが求められます。
そのため、クラウドサービスのアップデートが通知された際は、必ず対応するようにしましょう。
対策⑥社内のルールづくりや教育に注力する
社内でのセキュリティ対策への意識を高められるよう、ルールづくりや担当者に対する教育にも力を入れなくてはなりません。
具体的には、学習の場を定期的に設ける、あるいは注意事項を随時共有するといった方法が効果的です。
予約システムのセキュリティレベルを上げられたとしても、それを使う担当者の意識が低ければ、リスクを回避できません。
セキュリティ対策を万全にするためには、社内体制にも目を向けて、担当者に正しい情報管理の知識を身につけさせることが大切です。
セキュリティ対策に強い予約システムを選ぶ際のポイント

前項で述べた対策を行うには、セキュリティ強化に対応できる発展的な機能を持った予約システムを導入するのがおすすめです。
具体的には、以下のポイントを確認するとよいでしょう。
【セキュリティ対策に役立つ予約システムを選ぶ際のポイント】
●ポイント①SSLやTLS通信に対応している
●ポイント②ISMS認証を取得している
●ポイント③ISMSクラウドセキュリティ認証を取得している
●ポイント④第三者機関による評価を定期的に受けている
●ポイント⑤担当者の権限を細かく設定できる
●ポイント⑥操作ログを取得できる
●ポイント⑦サポート体制が充実している
●ポイント⑧豊富な導入実績がある
ポイント①SSLやTLS通信に対応している
インターネットを介して予約者が入力した個人情報を集約し、予約システム上で管理する場合、SSLやTLS通信は必須です。
そのため、SSLやTLS通信に対応しており、データを暗号化したうえでやりとりできる予約システムを選びましょう。
近年では、インターネット上でデータを送受信する場面でSSLやTLS通信を用いることは一般化しつつあります。
とはいえ、いまだすべての予約システムが対応しているわけではないため、事前に必ず確認しておいたほうが安心です。
ポイント②ISMS認証を取得している
予約システムがISMS認証を取得しているかどうかは、セキュリティの安全性を見極めるために欠かせないポイントです。
ISMS認証は、情報セキュリティマネジメントシステムがきちんと構築・運用されていることを示す認証制度です。
この認証基準は、システムを機密性・完全性・可用性の観点から評価できるよう、国際規格で細かく要件が定められています。
ISMS認証を受ける際は、第三者機関による審査を通して、認証基準に適合していることを認められなくてはなりません。
つまり、ISMS認証を取得していると、厳しい審査をクリアした信頼性の高いシステムだと判断できるわけです。
このことから、セキュリティ対策に強い予約システムを選ぶには、ISMS認証の有無を確認することが重要だといえます。
ポイント③ISMSクラウドセキュリティ認証を取得している
ISMS認証と同様に、ISMSクラウドセキュリティ認証も、予約システムの安全性を測るうえで大切な指標です。
ISMSクラウドセキュリティ認証とは、クラウドサービスの提供または利用における情報セキュリティに関して、第三者機関から認証を受けられる制度のことです。
クラウドサービス化された予約システムを導入するのであれば、このような認証も受けている製品のほうが、よりセキュリティ対策に強いと判断できます。
セキュリティ対策に万全を期すには、ISMS認証とISMSクラウドセキュリティ認証の両方を取得している予約システムを選ぶことをおすすめします。
ポイント④第三者機関による評価を定期的に受けている
先に挙げたISMS認証とISMSクラウドセキュリティ認証は、取得後も定期的に審査を受けて認められなければ、維持することができません。
そのため、定期的にこれらの認証審査を受けており、セキュリティの信頼性が担保されている予約システムを選ぶ必要があります。
予約システムが第三者機関による評価を受けているかどうかは、製品を提供している事業者のWebサイトなどで知ることができます。
この内容から、情報セキュリティマネジメントシステムを継続的に見直しているとわかる予約システムを導入することが大切です。
ポイント⑤担当者の権限を細かく設定できる
個人情報の漏えいを防ぐ方法として、予約システムの管理画面にアクセスできる担当者を少数に絞ることが有効であるのは、先述した通りです。
このような対策を実行するために、担当者のアクセス権限に対して細かい設定が可能な予約システムを選びましょう。
たとえば、統括管理者には広いアクセス権限を付与し、その配下の複数の管理者には閲覧や操作を行える範囲を限定するといった設定ができると便利です。
あわせて、IPアドレスでもアクセス制限の設定が可能な予約システムであれば、セキュリティをより強固にすることができます。
ポイント⑥操作ログを取得できる
データの不適切な削除や改ざん、そして不正アクセスの被害を最小限に抑えるために、操作ログの記録と取得は不可欠です。
したがって、操作記録を追跡できる機能が搭載されているかどうかも、予約システムを選ぶ際の基準となります。
予約システムに備わっている操作ログの機能は製品によって異なりますが、詳細を把握できるよう、なるべく細かく記録できるものを選ぶのがおすすめです。
たとえば、アクセスした担当者のIDと操作内容にくわえて、その日時やIPアドレスなども細かく記録されるものであれば、データが変更された原因を見つけられるでしょう。
ポイント⑦サポート体制が充実している
予約システムを選ぶ際は、導入や利用に対するサポート体制にも注目したいところです。
不具合が生じた場合に電話やメール、遠隔操作などでの対応が依頼可能な事業者が提供する予約システムなら、業務に大きな支障をきたすことなく利用できるでしょう。
可能であれば、導入前から課題や要望、予算などを細かくヒアリングしてくれる事業者の製品に絞って、複数のものを比較検討するのが理想です。
こうすることで、実際の業務に必要な機能が備わっているかどうかを見極められるため、導入後に「予想していた予約システムと違った」という事態に陥る心配がありません。
ポイント⑧豊富な導入実績がある
豊富な導入実績があり、特に金融機関や官公庁、膨大な個人情報を扱う大手事業者などでも採用されている予約システムは、安全性が高いと判断できます。
このような導入実績は、製品を提供している事業者のWebサイトなどを参考に比較するとよいでしょう。
セキュリティ対策に強いおすすめの予約システム
ここまでで紹介したポイントを踏まえて、セキュリティ対策に強い予約システムをご紹介します。
CLOUD PASS

CLOUD PASSは、チケット販売に必要な予約・座席管理から入場受付までをデジタル化し、一元管理できる予約システムです。
レジャー施設や観光施設、屋内外のイベントなど、幅広いシーンで活用できます。
管理者権限を細かく設定できるため、必要なスタッフにのみ適切な権限を付与可能。
チケットは1つのQRコードにつき1回のみ有効で、デジタル時計付き表示によりスクリーンショットや複数人による不正利用を防止します。
さらに、申込フォームのカスタマイズ機能により、画像アップロードを必須化したり、受付時に本人証明書と照合する運用も可能です。
CLOUD PASSは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格
「JIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。
国際基準に基づく運用により、個人情報や取引データを安全に管理でき、地方自治体や大手事業者からも安心して採用されています。
顔認証など大掛かりな仕組みを導入しなくても、コストを抑えながらセキュリティと利便性を両立できるのがCLOUD PASSの強みです。
安全性と利便性を兼ね備えた予約システムをお探しなら、ぜひCLOUD PASSをご検討ください。
予約システム導入後も継続したいセキュリティ対策とは?

セキュリティが強固な予約システムの導入にくわえて、社内で実施可能な対策も行うことで、万全なセキュリティ体制が実現します。
ここからは対策の具体的な内容を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
定期的なパスワード変更
パスワードを定期的に変更しておくと、万が一気づかぬうちにパスワードが漏えいしていたとしても、不正アクセスを防止できます。
パスワードを変更する際は、すぐに推測できるような文字や数字の配置は避け、十分な長さのあるものを設定することが大切です。
また、ほかのサービスやシステムで利用しているパスワードを使いまわすことも避けましょう。
定期的なパスワード変更は、社内の担当者だけでなく予約者にも実施を促すのが理想です。
こうしておけばセキュリティ対策をより強化でき、不正アクセスによる被害を抑えられます。
利用データのバックアップと復元体制の確認
セキュリティ対策では、データのバックアップをこまめに取り、早急に復元できる体制を整えておくことも重要です。
サイバー攻撃などの被害を受けた場合、状況によっては初期化が必要となるため、蓄積されたデータがすべて消失することもありえます。
このとき、データのバックアップをきちんと取っておけば、すぐに復元して業務を再開できます。
予約システムのセキュリティについてよくある質問

ここからは、予約システムのセキュリティに関して以下の質問にお答えします。
【予約システムのセキュリティに関するよくある質問】
●予約システムのセキュリティ対策で重要なポイントは?
●セキュリティ対策が不十分な予約システムを使うとどうなる?
●小規模店舗でも予約システムのセキュリティ対策は必要?
予約システムのセキュリティ対策で重要なポイントは?
予約システムのセキュリティ対策で重要なポイントはいくつかありますが、なかでもSSLやTLS通信に対応していることは必須だといえます。
これにくわえて、ISMS認証とISMSクラウドセキュリティ認証も取得していれば、セキュリティ対策における信頼性が高いと判断できます。
セキュリティ対策が不十分な予約システムを使うとどうなる?
セキュリティ対策に不備がある予約システムを利用すると、不正アクセスやアカウントの乗っ取り、あるいはサイバー攻撃などの被害に遭うおそれがあります。
結果として個人情報が漏えいし、自社の存続にかかわるほどの重大な事態となりかねません。
このような理由から、予約システムのセキュリティ対策は万全にする必要があるのです。
小規模店舗でも予約システムのセキュリティ対策は必要?
小規模店舗や中小企業なども、悪意のある第三者の標的となる可能性がないとはいえないため、セキュリティ対策が欠かせません。
セキュリティが強固な予約システムを導入したうえで、社内の担当者にも教育を行い、情報を適切に管理できる体制を整えることが大切です。
自社の損害を防ぐために、予約システムのセキュリティ対策は不可欠である

今回は、予約システムのセキュリティ対策が必要な理由と、基本的な対策の内容を解説しました。
予約システムのセキュリティ対策は、個人情報の漏えいを防ぐために不可欠です。
企業防衛のためには、情報管理における安全性が高い予約システムを導入し、対策しなくてはなりません。
セキュリティ対策に強く、チケット販売に関する業務効率化に役立つ予約システムをお探しであれば、CLOUD PASSが適しています。
地方自治体や大手事業者などで導入された実績が多くあり、すでに200万人以上のユーザー様から高評価をいただいております。
貴社のセキュリティ対策はもちろん、業務効率化の面でもサポートいたしますので、ぜひご検討ください。