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イベントDXとは?メリットや実現できることを詳しく解説
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「DX化」と聞くと、製造業などをイメージする方も多いでしょう。現在、イベントにおいてもDX化が進められています。例えば、格闘技では「リアルイベント」とPPV(ペイパービュー)による「オンラインイベント」とのハイブリッドが主流になりつつあります。
本記事ではイベントDXとはなにかを解説し、具体的なメリットや実現できること、現状や課題について紹介します。
目次
イベントDXとは
イベントDXとは、DXをイベント業界に適用して、イベントの企画、実施、管理を効率化し、新たな価値を創造する取り組みです。
従来のイベントはアナログな作業に頼る部分が大きかったため、非効率な側面がありました。イベントDXでは、さまざまな業務をデジタル化することで、効率化とともにコスト削減や人的リソースの最適化を実現できます。
イベントを用いたマーケティングについては、以下の記事も参考にしてください。
イベントマーケティングの成功事例5選!具体的な効果や運用のポイントも
イベントDXのメリット
イベントをDX化することには、さまざまなメリットがあります。ここでは特に注目すべき3つのメリットを紹介します。
ペーパーレス化
ペーパーレス化によって、チケットの印刷や管理の手間が減り、業務効率化に役立ちます。例えば、チケットの作成や発送、入場時の確認には多くの時間と労力を必要としますが、デジタルチケットであれば一瞬で発行できるうえに管理も簡単です。
また、印刷費や郵送費などのコスト削減、資料作成の手間削減、情報伝達の迅速化といったメリットも生まれます。参加者にとっても資料の持ち運びが不要になり、必要な情報をいつでもどこでも確認できます。
コストの削減
従来のイベントでは、会場費、印刷費、人件費など、多くのコストが発生していました。特に来場型イベントでは、受付や誘導スタッフの人件費、会場レンタル費などが大きな割合を占めます。
イベントDXでは、受付・案内業務の自動化などにより開催のコストを削減できます。例えば、受付業務を自動化することで、人件費の抑制が可能です。QRコードによる入場サービスを導入すれば、受付スタッフの人数自体を減らすこともできるでしょう。
スムーズな入場・受付
従来のイベントでは、紙のチケットを事前に郵送したり、当日受付で発行したりする必要がありました。イベント運営側も、チケットの印刷・発送、受付での確認作業などに時間と労力を費やしていました。
イベントDXでは、QRコードを提示するだけで入場できるようになります。受付スタッフもチケットの確認作業が簡略化されるため、ほかの業務に集中することができます。
イベントDXで実現できること
イベントDXはさまざまなメリットがあるだけでなく、アナログな方法ではできなかったことを実現できます。例えば、さまざまなデータを収集し、次回のイベントに活かすことが可能です。
ここではイベントDXで実現できることを3つ紹介します。
受付業務の効率化とデータ収集
イベントDXでは、Webサイトからの事前予約システムを導入することで、属性情報を効率的に収集できます。
例えば、次の情報を比較的簡単に手に入れることができるでしょう。
・参加者の氏名
・会社名
・役職
・連絡先など
さらに、一元管理システムやQRコードによる入場などの導入により、参加者データの管理・分析が簡単になり、受付業務の効率化とデータ収集を同時に実現できます。
顧客育成(リードナーチャリング)
イベントDXでは、参加者データの収集・分析を通して、顧客の興味関心やニーズを把握することができます。イベントで配布した資料のダウンロード履歴やアンケートの回答などを分析することで、「顧客がどのような情報に関心を持っているのか」を把握できます。
分析した情報を活用することで、顧客一人ひとりに合ったアプローチが可能です。ニーズに合ったメール配信や提案活動を行うことで、購入意欲の向上や再購入を促す効果が期待できるでしょう。
イベントのPDCA
従来のイベントは参加者数やアンケート結果などでイベントを評価するため、改善点の特定が難しく、PDCAを回す効率が悪いという課題がありました。イベントDXなら収集したデータをもとに効果を測定し、結果を改善に生かすことができます。
紙ベースのアンケートのように集計する手間が省け、効率が向上するだけでなく、より詳細なデータ分析が可能になります。
イベントDXの進め方
イベントDXの導入は、けっして難しいものではありません。一般的な流れは次のとおりです。
1.社内におけるDX化のすり合わせ
2.課題の明確化
3.ベンダーやツールの選定
4.参加者のフォローアップやイベントの振り返り
各ステップを詳しく解説します。
社内におけるDX化のすり合わせ
イベントDXを進める前に、社内でデジタル化の進め方について認識をすり合わせることが重要です。特に、現場で運営するチームと経営上層部の間で、認識のズレがないか確認する必要があります。
例えば、現場チームがDX化に積極的でも、経営上層部がDX化に理解を示さない場合があるでしょう。株式会社リコーの調査によると、経営者の57.2%はDXに関する理解が不足しているとわかっています。
DX化の必要性やメリットについて、上層部と現場チームがしっかりと話し合い、共通認識を持つことが大切です。
課題の明確化
次に、現状におけるイベント運営のフローを可視化し、課題を洗い出します。課題を洗い出さないと、導入したツールが効果的に活用されない可能性があります。例えば、イベントの集客に課題を感じているのに、アンケート集計ツールを導入してもあまり意味はありません。
課題を洗い出す際には、現場スタッフや参加者の意見も聞き取り、多角的な視点を持つことが重要です。現場スタッフからは「受付業務が煩雑で、参加者対応に集中できない」といった意見が出るかもしれませんし、参加者からは「アンケートの回答が面倒」といった意見が出るかもしれません。
ベンダーやツールの選定
イベントDXを進めるには、適切なベンダーやツールを選定することが重要です。ツール選定時には、まず課題を解決できる機能の有無を確認しましょう。例えば、受付業務の効率化を図りたい場合は、QRコードリーダーや顔認証システムなどを備えたツールを選ぶ必要があります。
導入費用や月額費用も確認しましょう。予算に合わせて、適切なツールを選ぶ必要があります。無料トライアルやデモ版を提供しているベンダーも多いため、実際に試してから導入することをおすすめします。
参加者のフォローアップやイベントの振り返り
イベント後のフォローアップも重要です。見込み度合いの高い参加者には個別アプローチや相談会への招待、不満の声が多かった参加者にはお詫びと改善策の提示など、きめ細やかな対応を実現できます。
イベント全体の振り返りも欠かせません。目標達成度、参加者満足度、運営効率、費用対効果といった観点から分析を行い、次回イベントの改善に繋げることが大切です。
イベントDXの現状と課題
今まで説明してきたように、イベントのDXは非常に重要です。一方で、国内のイベントはDX化が遅れているのも実情です。例えば、一般社団法人自治体DX推進協議会によると、文化・スポーツのDX化が進んでいるのはわずか11.6%です。
見方を変えれば、イベントをDX化することは、他企業やほかのイベントと比較して差別化できる、ともいえるでしょう。
ここではイベントDXの現状と課題を詳しく解説します。
イベントDXの現状
コロナ禍を経て、リアルイベントでもイベントDXが進展しています。例えば、顔認証システムを導入することで、受付業務がスムーズになり、参加者の利便性が向上しています。また、参加者同士の交流を促進したり、情報提供を効率化したりすることも可能です。
さらに、イベントで取得したデータ分析により、来場者の行動パターンを把握し、効果的なイベント運営やマーケティング活動ができるようになっています。
イベントDXの課題
イベントのDX化には、最新テクノロジー導入によるコスト増加やスタッフのITスキル不足といった課題が残っています。例えば、顔認証システムやAR/VRなどの最新技術を導入するには、高額な費用がかかります。
また、DXに関する専門的な知識を持ったスタッフが不足している企業も多いです。株式会社INDUSTRIAL-Xの調査によると、人手不足の課題は顕著です。
さらに、イベントDXでは、参加者情報など多くの個人情報を取り扱うため、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
イベントDXならクラウドパス
イベントDXは重要であると理解できても、「どのように進めればよいかわからない」と感じる方もいるでしょう。
イベントのDX化におすすめなのがクラウドパスです。ここではクラウドパスとは何かを紹介し、利用するメリットを解説します。
クラウドパスとは?
クラウドパスは、イベントのチケット販売から入場管理、データ分析までを一元管理できるクラウド型のシステムです。
従来のイベント運営では、チケット販売、入場管理、データ分析など、それぞれ別々のシステムを使用することが多く、情報の一元管理が難しいという課題がありました。
クラウドパスはさまざまな業務を一元管理でき、業務効率化やコスト削減を実現できます。参加者データの分析機能も充実しており、イベント後のマーケティング活動にも活用することができます。
クラウドパスを利用するメリット
クラウドパスには、イベントDXを促進するさまざまなメリットがあります。
チケット販売業務をオールインワンで効率化できる
クラウドパスは、イベントにおけるチケット販売業務をオールインワンで効率化できるシステムです。具体的には、チケット販売、入場管理、顧客管理、データ分析といった業務を、クラウドパス一つでまとめて管理することができます。
さらに、セキュリティ面も強みの一つです。お申し込みフォームの項目や受付端末への表示項目を自由にカスタマイズできます。受付の際に顔写真付きの身分証明を提示いただき、記載されている名前などがあっているかご確認することで、不正な入場を防げます。
顧客育成につながるさまざまな機能がある
クラウドパスは顧客育成につながるさまざまな機能が充実しています。まず、次のような決済方法に対応しているため、幅広い支払いニーズに対応可能です。
・クレジットカード
・コンビニ決済
・電子マネー決済
・Paidy
また、QRコードを使った入場管理機能により、受付での待ち時間を削減し、スムーズな入場を実現できる点も、顧客満足度の向上につながります。
さらに、イベントや施設ごとにオリジナルデザインの電子チケットを作成したり、カスタマイズ可能なオリジナルの受付スタンプを表示したりすることも可能です。このような機能により、顧客が持つイベントへのワクワク感を高めることができます。
さまざまなデータを収集しPDCAに活かせる
クラウドパスはデータの収集にも強みがあります。例えば、次のようなデータを簡単に取得できます。
・チケット販売状況
・入場者数
・アンケート結果
また、複数施設を運営する管理者用アカウントで、売上や来場者状況を一括管理・確認できる機能があります。各イベントの売上や入場者数を自動で集計・計算してくれるため、手作業によるミスを防止できます。
データはCSV出力できるため、ほかのシステムと連携して分析することも可能です。
イベントDXを実現させるならクラウドパス
イベントDXは業務の効率化だけでなく、イベントの成功に影響を与える可能性を秘めています。DX化を成功させられれば、顧客の獲得や育成に加え、次のイベントを効率的に改善できるでしょう。
イベントDXの実現に役立つのが「クラウドパス」です。クラウドパスはイベントの運営に必要なさまざまな業務をオールインワンで管理できるようになります。イベントや施設などさまざまなシーンにも対応しているため、まずは一度、お気軽に資料をダウンロードしてください。